ちょつとひといきタイム 8月号
今年の夏も厳しい猛暑ですね…。電気料金は上がっているのに、冷房を控えることもできず、この暑さにイライラがつのっている人も多いのではないでしょうか? 一説には、気温が30度を越えるとイライラし、攻撃的な感情が生まれやすくなるそうです。気温が4度上がると殺人や強盗などの凶悪事件が10万件増えるという怖いデータもあるとか。暑さは、心にも害をおよぼしているわけですね。
そして、このイライラ感があまり長く続くと、次第に肝臓がダメージを受けてしまうおそれがあるそうです。というのも、東洋医学では、怒りの感情は、「肝」の経路の乱れに深く関与しているといわれているからです。経路というのは、ツボとツボをつなぐ気の流れ道のこと。そして、東洋医学の「肝」は、肝臓だけを指すわけではなく、自律神経とも関係が深く、目や筋肉とも関連づけて捉える必要があるともいわれています。
例えば、ストレスや疲れを感じているときに、「まぶたがピクピクする」ということはありませんか? これは、ストレスで「肝」に負担がかかっている、あるいは「肝」の血流が不足しているために、肝に関係する目と筋肉に症状が出ていると考えられるそうです。あるいは、「寝起きが悪く、疲れが抜けにくい」、「じんましんや湿疹が出やすい」というのは、肝臓が弱っている証拠とも言えるそうです。しかも、肝の働きが正常でなく、弱っていると、ますますイライラしたり、怒りっぽくなったり、情緒が不安定になるとか。いわゆる負のスパイラルです。
そこで、「なんだかイライラする」というときは、頭のてっぺんにある「百会」のツボを押してみましょう。両手の中指を「百会」にあて、息を吐きながら10〜20回、気持ちがいいと感じる程度の強さで押します。怒りの熱気を逃してくれるそうです。あるいは、背中の肩甲骨の下のあたりの「肝兪(かんゆ)」というツボを10〜20回程度押すと、肝の経路の流れの改善に効果が期待できるそうですよ。
そして、今の時期は、なんと言っても暑さ対策。心理学の研究では、暑さによるイライラには、「清涼感」が効果的だとか。例えば、体の中でも特に清涼感を感じやすい首に冷感タオルを巻いたり、汗を拭くタオルやハンカチにハッカやミントの香りをしのばせたり。最近は、タオルやシーツ、枕カバーなど「接触冷感」のグッズがいろいろ発売されていますから、活用してみてもいいかもしれませんね。
一度は絶滅した純国産線香花火。美しく可憐な火花を楽しんで
この時期、全国各地で花火大会が催されていますが、花火には、亡くなった人の魂を鎮めるという意味が込められているということをご存知でしたか? お盆の時期に花火大会が多いのは、そのような理由があるからだそうです。
皆さんの中にも、お盆休みに自宅の庭や近所の公園で手持ち花火を楽しむ方も多いと思いますが、その中でも外せないのが、江戸文化の象徴ともいわれている「線香花火」ではないでしょうか。実は、純国産の線香花火は、安い中国産におされて1998年に絶滅。400年もの歴史が途絶えてしまったそうです。ところが、「このままではいけない」と危機感を覚えたある老舗花火問屋が産地や職人を訪ね歩き、2000年に純国産線香花火を復活。和紙、染料、火薬、製法のすべてが昔ながらの伝統的な作り方で復活させたそうです。それが、知る人ぞ知る「大江戸牡丹」という線香花火。今年は純国産にこだわって、美しく可憐に散っていく火花の儚さを楽しむのも一興かもしれません。
2024年08月25日 08:06